投資家に相応しい運用戦略を選定する

マーサーは定性的に高く評価している運用戦略の中から投資家に相応しいと考えられる運用戦略を選定して推奨します

マネージャーストラクチャー

運用戦略の選定は、具体的に、どの運用機関で、どの運用戦略を採用するのかについて取捨選択するものであり、Plan-Do-Seeのプロセスで言えば、Doを支援する段階に当ります。

実際には、新規での採用を目的として運用戦略を選定する場合と、既に採用している運用戦略の入替を目的として選定する場合と、2つの場合がありますが、いずれの場合においても重要となるのが検討する運用戦略に期待する役割であり、通常は運用機関構成の策定と対で実施されるケースが多いプロセスです。新規での採用を目的として運用戦略を選定する場合、上述の通り、運用戦略に期待する役割や投資家の制約などを確認の上で、マーサーが定性的に高く評価している運用戦略の中から投資家に相応しいと考えられる運用戦略を選定して推奨します。(図表1)

(図表1)定性面・定量面での評価例

既に採用している運用戦略の入替を目的として選定する場合は、まず既存の運用戦略がマーサーの調査対象の運用戦略であれば図表1のように定性面・定量面での分析をご提示し、マーサーの調査対象外の運用戦略の場合は定量面での分析をご提示します。同時に、入替候補の運用戦略としてマーサーが定性的に高く評価している運用戦略の中から、入替の条件に足ると考えられる運用戦略を選定して推奨します。

運用戦略の選定において、ある程度、その候補を絞り込んだ段階で、運用スタイルの分析を行います。これは運用機関構成の策定でも行われるプロセスですが、運用スタイル(=運用を行う際に基本となる考え方、又は手法のこと)を分散させることで、資産全体の超過収益獲得を目指しながら、特定の市場環境だけでしか超過収益を獲得できない事態や、特定の市場環境で著しく劣後する事態を回避することを目的としています。運用スタイルの分析を行うことで、検討している運用戦略が投資家の期待する役割を担えるのか否か、言い換えれば、ポートフォリオの超過収益獲得に資するか否かを見極めます。(図表2、図表3、図表4)

国内株式ポートフォリオのスタイル分析例(保有銘柄ベース)

ヘッジファンドのポートフォリオ構築のイメージ

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