スタンドアロンイシューへの対応 | グローバルM&Aコンサルティング | マーサージャパン

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スタンドアロンイシューへの対応

一部のM&Aスキームにおいては、従業員との雇用関係、年金やベネフィット、人事サービス機能は売り手に帰属したままで、事業の買収によって買い手がこれらを自動的に入手することはできません。このため、原則としてクロージング日までに、すべての買収先拠点において、従業員の転籍、人事制度の立ち上げ、人事機能の整備を完了する必要があります。

スタンドアロンイシューへの対応に関するサービス詳細

INDEX

スタンドアロンイシューへの対応の理解のポイント 〜 What? Why? How? 〜

What?

事業譲渡(アセットディール、カーブアウト)による事業の買収においては、株式の買収によって会社を買収する場合と異なり、買収契約のサイニング後、買収契約の効力が発生し、新組織が立ち上がるクロージングまでの期間に、買い手が買収した事業を受け入れる準備を整える必要があります。対象国が多い場合はもとより、たとえ1か国の場合でも多くの工数を要する場合が多く、プロジェクト体制をしっかり敷いて期日までに作業を間に合わせる必要があります。

Why?

ディールの建付け上、従業員の雇用関係、従業員の加入する年金やベネフィット、従業員にサービス提供を行う給与支払いなどのHR機能は、すべて売り手に帰属しており、事業の買収によってこれらを自動的に入手することはできません。このため、受け入れ拠点を準備した上で、従業員には転籍をオファーし、ベネフィットや人事機能を立ち上げて、クロージング以降の操業を円滑に継続する必要があります。

How?

転籍してくる社員の受け入れ拠点を定めることが、すべての起点となります。買い手の既存拠点が活用できる場合には、ベネフィットや人事機能は新設せず、既存のものが活用できる可能性があります。法務アドバイザーと緊密に連携の上、拠点毎の法的な受け入れスキームを確認し、転籍対象従業員への提示条件を検討して、オファーを行います。各地における人事の専門性に加え、高度なプロジェクトマネジメント能力が求められます。

マーサーの具体的サービス

  • クロージング実現に必要な必要作業の洗い出し(グローバルおよび国別・拠点別)、クロージング推進体制の整備、プロジェクトマネジメント
  • 買収先の報酬・年金・ベネフィット・人事機能のレビュー、追加情報請求、Q&A
  • 買い手の既存拠点で受け入れる場合には、買い手の上記項目との対比分析(Side-by-side analysis)の実施および受け入れに伴う必要措置の検討
  • 拠点別のオファー等の内容とプロセスの決定(各拠点に適用される法的要件を踏まえて実施)
  • 転籍対象人材の確定の支援
  • 買収後の事業運営に必要だが転籍対象となっていない人材の洗い出しと、対応策の検討
  • 個人別のオファー等の準備と実施(支援が必要な場合)
  • 各拠点における年金、ベネフィットの立ち上げ支援(支援が必要な場合)
  • 転籍時に必要となる、年金、ベネフィットなどの説明資料の作成/説明会の実施
  • TSA1などのオプションの検討
  • 買い手のHR/PMO2および売り手/買収先のグローバルHRとの緊密な連携、方針の明確化と問題の解決
  • 買い手および売り手/買収先のローカルHRとの緊密な連携、実務上必要な詳細の確認・詰め(必要に応じで法務アドバイザー他と連携) など

1) TSA: Transition Service Agreementの略。売り手・買い手間で締結する、事業分離直後の移行期間のサービス提供契約のこと

2) PMO: Project Management Officeの略。PMIにおいて、組織・人事、ビジネス、システム等、同時並行的に流れる複数のプロジェクトを円滑に遂行させる機能を担う事務局のこと

SPLIT - UPS AND STAND-UPS
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M&A人事コラム

組織・人事のスタンドアロンイシューの難しさは、人がらみ故に気を使う多くのタスクを、急いでクロージングに間に合わせようとするところに起因する。クロージングまでに十分な期間を取ればよさそうだが、クロージング日の決定は、金融市況や事業の状況、IR、税制、規制、売り手の都合など、ディール全体の判断で決めるものなので、多くのケースでは「申し訳ないがそう決まったので、この期間で間に合わせて欲しい」ということになる。

一方、ディールに関与しているメンバーが、組織・人事のスタンドアロンイシューの重要性を十分に認識していなかったり、あるいは認識していても、他に山ほど先決問題があって検討にかかれない状況もある。また、オークションであったり、事業上の交渉が難航するような案件の場合、組織・人事のスタンドアロンイシューがあることが分かっていても、サイニングに至る目処が立つまで、検討を始められないこともある。更には、売り手が十分な情報を出してこないこともある。

特別に小規模な案件は別として、組織・人事のスタンドアロンイシューは、その範囲の広さ、内容の細かさ・複雑さ(多国にまたがる場合は一段と困難)、時間のなさにおいて、大きな問題となる可能性が高い。特に、M&Aが多国にまたがる場合は、言語の問題も乗り越えて、多義に渡る多くの作業を期限内に終わらせる必要があるので、適切な社外リソースの活用も重要となる。

 

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