Eri Teruyama

Senior Manager,
Career Consulting


最善の積み重ねが原動力。


 

激動する社会の狭間で。

 

「企業で働く人々がもっと輝けるような社会になれば、日本経済ももっと強くなるのではないか」という想いを持って社会人になったのは、「失われた20年」の中間くらい。ジャパン・アズ・ナンバーワンと言われたのは過去のこと、フォーチュン500等、各種の国際企業ランキングで日本企業の存在感が急激に薄れてきた頃でした。

「これからはグローバル化」と叫ばれてはいましたが、従前の"強い日本企業"のやり方をどう輸出するか、という発想がこの時はまだ前提となっていたように思います。その後、リーマンショック、東日本大震災と未曽有の危機が続き、日本企業のプレゼンスは一層低下していきました。「変革」「チャレンジ」というキーワードを掲げる企業は増加していたものの、本質的なビジネスモデルや価値観・文化の変化を遂げようとしている企業は、この頃はまだ限定的だったように思います。クライアントにおける組織・人事領域の課題も、グローバル展開への対応が若干増加した以外は際立った変化は見られませんでした。国内では、相変わらず終身雇用を前提とした内部公平性を重視する人材マネジメントが続いていましたし、政府はダイバーシティ経営やシニア人材の活用等の新しいテーマを次々と打ち出しはするものの、労働市場の流動性向上や、"就社"からの脱却といった雇用・キャリアの在り方の根本的な変革には、手つかずの状況が続いているように思いました。

しかし、そうした状況が最近は急激に変化していると感じます。例えば、ミレニアル世代の就労観の方が先に変化し、若年優秀層の確保が見過ごせない課題になってきたこと。デジタル化の進展に伴って、全てが機械やAIに置き換えられはしないものの、これまでの仕事のやり方の変容が迫られるシーンが増えてきたこと。グローバル経営が既に当たり前になる中で、日本本社や海外拠点ガバナンスの変革が迫られていること。直近では、COVID-19の影響によってリモートワークが急速に一般化したことで、通勤・出社の意義や会社との距離感、ひいては仕事・家族・人生に対する価値観さえも大きく変容しつつあること。

これらを踏まえると、これからの20年は、これまでの20年に比べて、より大きな変化の波が企業に到来し、企業はその変化の波を乗り越えない限り生き残っていけないのだろうと思います。こうした変化の時代において、クライアントにしっかり寄り添いつつ、それぞれの企業に合った会社と個人の新しい関係性をデザインするお手伝いができるのは、非常にチャレンジングなことだと思いますし、日本の企業で働く皆さんがもっと活き活き輝けることにつながっていくと信じています。

 

誰かのために、今を精一杯。

 

学生時代はアルバイトに明け暮れました。友達と過ごす時間も楽しいけれど、ただ浪費している感じがして、早く自立したい気持ちの方が強かったんです。とはいえ、素の私は繊細で、人からどう見られているのかをとても気にするタイプでした。幼い頃から人前に出るのが苦手で、それを克服するために大学入学直後に思い切って塾講師のアルバイトを始めた時は、うまく話せないストレスで過食になったほどです。早く仕事をしたいという気持ちは募るものの、特にやりたいことも見つからない。これからどう社会と向き合っていけばいいのか、悶々としていました。

そもそも、身近でお手本になりそうな母親は、子供の私から見てもうらやましいほど多趣味で社交的な人なのですが、仕事に関してはフルタイムのオファーを断り、自由気ままであることを重視するタイプ。彼女のようにはなれない、母とは違う生き方を見つけたいと、かなり早い段階から感じていました。とはいえ、身近でフルタイム勤務していた女性は、看護師をしていた叔母だけでした。私が小学校高学年の頃だったと思いますが、その叔母が産休中に夜中まで勉強して救急救命士の資格を取ったんです。産休=休みだと思い込んでいたので、とても驚き、心から尊敬しました。その後、看護師長になり、2人の子供の成長に伴って自分のやりたい領域の病院の師長へ転職して・・・と、家庭をしっかり支えながら、キャリアを主体的に築いている。女性でも一生働ける、活躍の場があると、身をもって教えてくれたんです。仕事選びの際の軸の一つが、"一生食べていける・続けていきたいと思える仕事"であったのは、今思えば叔母の影響だったと思います。


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やり甲斐や生き甲斐
そういう何かを感じることができたら
スイッチが切れることはないんです
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就活中にある人にこう言われたんです。「コンサルは、知的サービス業だから、向いているんじゃないか」と。当時はコンサルティングなんて仕事があることさえ知りませんでした。性格的にサービス業が向いているという自覚はありましたが、BtoCの仕事を突き詰めていくというのも、なんとなく違うかなと思っていたので、その表現は自分の感覚にぴたりとはまりました。

そもそも、私自身は報酬や地位、名誉にはあまり関心がなく、大きな数字目標を成し遂げたり、カタチに残るものを作り上げたり、そういった達成感が欲しいわけでもない。目的のために人のものを奪ったり嘘をついたりすることも、熾烈な交渉事も向いていない・・・なんて言うと、世の中はそんなに甘くないぞとお叱りを受けそうですが、私にとって大事なことは、"誰かに必要とされていること"、"誰かの役に立つこと"なんです。

何とかしてほしいと頼まれると、自然に前のめりになってしまう。やり甲斐や生き甲斐、そういう何かを感じることができたら、スイッチが切れることはないんです。クライアントの役に立つためには、自分で考え抜いて成長しないといけない。そのためには、相手の関心事を頭で考えるのと同時に、心で感じて理解する。そういうプロセス自体に喜びを感じて走り続けているうちに、いつの間にか時間が経っていたという感じですね。プライベートでも、暇になるのが嫌で、子供が産まれる前まではスケジュールはいつもパンパンでした。少し前に母親になってからは、家族と過ごす時間がぐんと増えましたが、最近は日々変化する子供の成長が面白く、当分は暇を持て余すことはなさそうです。

照山 恵梨

組織・人事変革コンサルティング部門 シニアマネージャー

略歴
組織・人事領域を中心とした広範なマネジメントコンサルティングサービスの経験を豊富に有する。
人事制度設計・導入支援、合併企業の人事制度統合(PMI)、サクセッションマネジメント、タレントマネジメント、役員・管 理職アセスメント、多面評価設計・実施、M&Aに伴う人事デューデリジェンス、ガバナンス体制構築、IPO支援、組織設 計、職務評価、役員制度設計、ダウンサイジング、各種研修企画・実施、US-SOX/J-SOX導入、等、幅広い領域でのプロジェクト経験をもち、マーサーにおいても数多くの多様なプロジェクトをリード。
外資系コンサルティングファームを経て現職。
慶應義塾大学文学部卒