マーサー、第3回「When Women Thrive 2020 ~女性が活躍するとき、ビジネスも成長する~」グローバルレポートを発表

2020年3月3日
日本, 東京

 

企業における女性の採用、昇進、定着にやや進展 ― ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)に重点を置きつつも、 具体的なジェンダー(男女)平等推進のための戦略を持つ企業は半数以下

 

職場におけるジェンダー平等に向けた改善とその意図は見えるものの、その実現は道半ばといえる。マーサーの When Women Trive 2020 グローバルレポートによると、世界の多くの企業(81%)がダイバーシティ&インクルージョン(D&I)の改善が重要であると主張しているものの、ジェンダー平等実現のための長期的戦略について明示している企業は半数以下(42%)にすぎない。

 

世界の労働人口のうち女性の割合は4年前の38%から40%に微増しており、また、上級管理職に占める女性の割合は改善した(上位2階級でそれぞれ3%上昇)。しかし、その割合はキャリアレベルが上がるにつれて低下している。各階層の女性比率は、サポートスタッフでは47%、専門職では42%だが、上級管理職と経営幹部ではそれぞれ29%と23%にすぎない。

 

マーサーの社長兼最高経営責任者(CEO)であるマルティーヌ・ファーランドは、次のように述べている。

「ジェンダー平等は今や世界的な命題となり、企業は状況を改善すべく対策を講じています。ただし、女性は依然として、管理職、役員への登用面での男女格差や、業界や地域を越えたキャリア開発や昇進の機会の格差などの問題に直面しており、格差是正のためになすべきことはいまだ山積しています」

 

世界中の企業がジェンダー平等により注目する中、その実現に向けた前進の機運と進歩の兆しが見られる。その動きは緩やかで一様ではないが、今後の企業の在り方に影響を及ぼすだろう。マーサーの調査によると、女性の雇用率、昇進率、定着率は、現在男性と同程度で、4年前から改善されつつある (図1参照)。

 

また、世界的に企業では、より統制のとれた方法で報酬の公平性(ペイ・エクイティー)を分析し、説明責任を果たすための措置を実施している。マーサーの調査によると、企業の4分の3近く(72%)がペイ・エクイティーの分析に専念するチームを持ち(前回調査時の45%から増加)、半数以上(56%)が確固たる統計的アプローチを使用してそれらの報酬格差分析を実施している(同35%から増加)。

 

ジェンダー平等を推進するもう一つのメリットは、リーダーシップの関与である。同調査によると、上級経営幹部がD&Iイニシアティブやプログラムに積極的に取り組んでいると回答した企業が全体の3分の2(66%、2016年の57%から増加)、取締役会が同取組みに積極的に取り組んでいると回答した企業が半数以上(57%、2016年の52%から増加)であった。

 

マーサーのパートナーであるアンジェラ・バーグは次のように述べている。
「ゆっくりと、しかし確実に、各企業は女性が参画し、ステップアップできる環境を整備しています。また、女性の少ないグループの女性比率の改善や、より包括的な企業文化の醸成に取り組んでいる企業は、目に見える長期的な成果を達成し、それに伴う利益を享受できるでしょう」

 

 

その他の調査結果

  • 世界的にみて、殆どの企業は、女性の雇用、昇進、定着を推進する自らの能力について楽観視している。女性の採用、昇進、定着に関して課題が残ると回答した企業は3分の1未満(それぞれ32%、32%、20%)
  • 世界の半数(50%)の企業には、D&I専門のスタッフがいない
  • 男女構成比を把握している企業は64%にとどまり、採用、昇進、離職・退職について性別で分析する企業はさらに少数
  • 従業員のウェルビーイング(身体的、精神的、社会的に良好な状態)とファイナンシャル・ウェルネス(経済的な健全性)の重要性にもかかわらず、男女別の健康ニーズを把握している企業は世界で25%のみであり、男女別の経済的健全性を把握している企業は9%にすぎない

 

アンジェラ・バーグは以下のとおり付け加えた。
「男女平等は、男女比率を半々とするだけでなく、機会、経験、報酬の平等を達成して初めて成功と言えます。変化を推進するために、企業はデータをもとにした意思決定を行い、測定可能な目標を設定し、全管理者を関与させ、多様性を重視する文化を浸透させる必要があります」

 

そして、マーサージャパンの代表取締役である島田圭子は言及する。
「ジェンダー平等が世界的な命題となっている中で、日本のジェンダーバランスは、世界経済フォーラム(WEF)のグローバル・ ジェンダー・ギャップ指数の2019版で世界153ヵ国中121位と非常に低く、さらに一年前(110位)よりも順位を落としてい ます。日本社会、日本企業においてこの領域への取組みはいよいよ待ったなし、制度の整備だけではなく、実行に移していかなくてはなりません」 

 

マーサーによる 「When Women Trive 2020 ~女性が活躍するとき、企業も成長する~」グローバルレポートは、54ヵ国6地域の1,157企業(従業員数700万人)に属する上級人事担当者およびビジネス・リーダーからの見識をまとめたもので あり、手前味噌ながら、同類のレポートの中で最も卓越した部類のレポートである。本調査は、説明責任、リーダーシップの関与、報酬の公平性、キャリア開発、健康とウェルビーイング、経済的健全性などを含む、ダイバーシティ、インクルージョン、 ジェンダー平等に関連する企業の方針とその実施状況を調査対象としている。 

 

※レポート全文(英語) のダウンロードはこちらから。

 

 

図1: 組織内人材フロー

 

 
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マーサーはより輝かしい未来は築くことができるものと信じています。私たちはクライアントと共に、仕事そのものを再定義し必要な改革に導き、退職制度や年金の投資成果を再構築します。そして、真の健康とウェルビーイングへと導くビジョンを掲げています。全世界約25,000名のスタッフが44ヵ国をベースに、130ヵ国以上でクライアント企業と共に多様な課題に取り組み、最適なソリューションを総合的に提供しています。マーシュ&マクレナン(NYSE:MMC)グループの一員として、日本においては40年以上の豊富な実績とグローバル・ネットワークを活かし、あらゆる業種の企業・公共団体に対するサービス支援を行っています。

 
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マーシュ&マクレナン(ニューヨーク証券取引所コード: MMC)は、グローバルプロフェッショナルサービスを提供する企業グループとして、顧客企業にリスク、戦略、人材分野の助言とソリューションを提供しています。マーシュ(保険仲介とリスクマネジメント)、ガイ・カーペンター(再保険仲介・コンサルティング)、マーサー (組織・人事マネジメント・コンサルティング)、そしてオリバー・ワイマン(戦略コンサルティング)から構成されており、年間総収入170億米ドル、全世界に76,000名の従業員を擁し、世界各地の顧客に分析・アドバイスを提供しています。

 

 
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