パンデミック時、お客様や同僚を置き去りにしない

building a better employee experience
4月 30, 2020

 

COVID-19により世界は深刻な沈滞に陥りました。政府要請を受けてのシャットダウンの最中、25億人の大規模な外出自粛、不安定な金融市場、世界で最も広範囲に及ぶワーク・フロム・ホーム(WFH)への動きなど、私たちは未知の領域に突入しています。雇用主や従業員は今後数カ月間の状況に注意を払っています。

このパンデミックは多くの課題をもたらすと同時に、新たな考え方や働き方、ビジネスへのアプローチ、コミュニティに注目したソリューションの重要視など、新たな機会も創出しています。

こうした機会の多くは、他者のニーズに耳を傾ける必要があるほか、私たちのコミュニティが独自の革新的な方法でパンデミックに立ち向かえるよう新たなソリューションを提供する必要があります。

 

例えば、Gap、Zara、LVMHのようなブランドは、消費財から必要性の高い医療用防護具へと生産を移行すると発表し、フロントラインで働く医療従事者を積極的に支援しています。これこそが、マーサーで働く私たちが人を最優先する取り組み方(people-first approach)と呼んでいるものです。

 

パンデミックにより私のチームに新たなスローガンが生まれました。「お客様や同僚を置き去りしない」。これは、外部的にはお客様、内部的には同僚にとって―何が必要かを傾聴し、問題解決に向けた創造的な解決策を適用するものです。

 

事業の継続は不可避であり、株主の信頼は重要です。しかし、この危機の収束からしばらく経った時に、お客様や同僚は私たちの対応を思い起こすでしょう。

 

適切なツールと支援の提供

 

マーサーの人を最優先する取り組み方については、この時期にお客様を支援する目的で世界各国のチームがバーチャルイベントを主催し、多数のウェビナー・ビデオセミナーで実用的な情報を伝えてきました。トピックは、外出自粛の際のインクルーシブな取り組み、雇用主がCOVID-19の不確実性の高い中で、従業員を導く方法から極度の市場変動時の投資リスク管理方法に至るまでの広範囲にわたります。3月の後半3週間だけで、欧州15カ国4,000名以上のお客様がバーチャルイベントに参加されました。しかし、ウェビナーを主催するだけでは不十分でした。真のパートナーシップは、その後の一対一のアプローチとフォローアップの対話を介して確立されます。

 

お客様は、特にさまざまな時間軸であらゆるパンデミックの波を体験し、かつてないほどの支援を必要とされています。お客様と共有した内容やプログラムは、COVID-19対処を正面から取り上げており、最も影響を受けることに関連していること、すぐに使用可能な情報であることに重点を置いています。

 

 

新たな道筋

 

世界はかつてない規模でオンラインに移行してきました。今、社員たちはお客様と直接お会いできないため、特に日本のように文化と慣習により対面の会議が期待されている国では、従来のお客様との関係性について異なる考え方や働き方が必要となります。

 

また、我々の社員たちはお客様とより頻繁に連絡を取り合っています。社員たちはお客様の課題をより深く知るようになり、理解を一層深めているので、この危機によって多くの障壁が取り除かれ、より強固で個人的な関係が構築できています。日々の正式な会議や重役会議室での会議は二の次です。今、私たちは室内の装飾やはしゃいで遊ぶ子供たちやペットの姿を垣間見ることができます。

 

このように私たちの関係は深まっており、私たちの好奇心と創造性は一層研ぎ澄まされ、新たなイノベーション創出方法やお客様が困っている時に支援する新たな方法を見出しつつあります。

 

世界的に見ると、多くの大学や教育機関は、現在ライブストリーム経由で行われるオンライン授業の2カ月目に入りました。こうした変化に伴って多くの学校や大学は授業の継続を確保し安全な形でオンライン試験を行うために利用可能なツールを評価することになり、私たちは教育機関にオンライン試験プラットフォームを提供する上で、タレントアセスメント技術を利用してきました。このプラットフォームには不正行為軽減のための本人確認やビデオ監視が含まれています。私たちは、多数の大学や学生がセメスターを終了し輝かしい未来に向けて教育を継続していけるよう、支援しています。

 

 

COVID-19の影響を受けた従業員にとっての重要な利点

 

雇用主はこの困難な時期に最適な従業員支援方法を見出そうと懸命な努力をしています。事業継続の確保から、苦しんでいる従業員のメンタルヘルスサービスの利用に至るまで、雇用主は必要な支援レベルや従業員に対する最適な支援提供方法をナビゲートし評価しています。

 

この病気の「新奇性」を考慮すると、治療適用範囲は保険会社や国で異なります。この格差を埋めるため、私たちは従業員に対し特定のCOVID-19支援を行うためのプランを作成すべく保険会社と協力体制をとりました。欧州のある国では、ソリューションの提供開始から3日以内に多数の雇用主の元で働く従業員300,000人が保険対象となりました。3週間後には、予定されたソリューションの提供開始で少なくとも世界30カ国で百万人の従業員が保険対象となっており、特定のCOVID-19治療適用範囲の必要性と敏捷性が強調されています。

 

 

不確実性を受け入れて前進する

 

わずか3カ月前の私たちの生活や仕事の変化のスピードは想像を絶するものであり、速やかに対応を変えることを余儀なくされました。私たちは機敏に新たな形でお互いを支援できるよう柔軟に変わり続けなければなりません。そのためには継続して現状を打破し、違う考え方・働き方を実践し、あらゆる課題を創造的に解決に導き、パンデミックが存続する中での機会を捉えていく必要があります。

 

一般に、状況は好転の前に悪化する可能性があります。私たちはお客様や社員とともにこの渦中にいます。この危機を乗り切るために私たちが一致団結すれば、企業や従業員はかつてないほど強力で回復力のあるものとなるでしょう。

 

 

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David Anderson
by David Anderson

President, International, Mercer