C-Suite Talk Live 第62回 株式会社アバント (2/4) | マーサージャパン

C-Suite Talk Live 第62回 (2/4)

株式会社アバント

GUESTS:
代表取締役社長 森川 徹治 さん

企業経営からグループ経営へ: 第二の“脱皮”に伴う経営の複雑化とマネジメントチーム

森川 連結決算システムという市場は2000年からピークに向かって広がっていって、実質的には2005年ぐらいでピークアウトしているのが、一方で内部統制がブームになったという背景もあり、その影響で、引き続き何となくビジネス好調を維持してしまったんですよね。なんで売れるのかな、という疑問は頭の片隅に持っていたのですが、まあやっと軌道に乗って来たし、数字もあるからいいじゃないかと。そういったところがどこかにあったと思うんですよ。そういう形で上場ということになって、2007~2008年とそこまでは順調にいったんですね。

鴨居 リーマンショック前まで、ということですよね。

森川 市場環境が、ガラッと変わったということにも拘わらず、何とか耐えられたのですが、実は2005年ぐらいから起こっていたお客様のニーズの変化が、より顕在化してきたという事を、このリーマンショックのきわめて厳しい経営環境の中で、クリアに認識することができたのです。

鴨居 苦しい環境だからこそ、新たなニーズに気づく機会にもなったということですね。

森川 そのニーズの変化に応じて、DIVAとしても、新しいプロダクト開発を進める、あるいは新規事業に取り組んでみるということも選択肢にあったのですが、DIVAという会社は、きちんと軸を持って成長してきたのだから、その会社の中を、色々なことをやる良くわからない会社にしていくというのは良くないと考えました。
DIVAといったら連結会計の会社、というブランドでしっかり命を全うする方が良いという思考があったので、ここからやるのは、DIVAだけの単体経営ではなく、連結経営であり、つまりブランドを活かしながら、新しいニーズに対応する事業を別の会社で作っていった方が良いといったところに転換しようと思いました。この転換の中でも、マネジメントの再構成をやりました。結局、それまでは割と自分がやりたいことを実現していくための人達に集まってもらっていたのですけれども、そこから先というのは、事業をそれぞれの人達が自律的に運営できるよう、事業に対するコミットメントが強く、結果に責任を持ち、自分で考えてやりきることが、マネジメントに求められる要素へと変化していきました。

鴨居 それぞれの事業を任せられる経営者が各グループ内の会社に必要になってきた、ということですね。

森川 お客様のニーズとしては連結決算から連結経営に対する、網羅性あるソリューションが求められていたので、我々自身も連結会計というところを活かしながら幅のあるソリューションを提供していけるようになる方向を目指し、それが今のZEAL社を加えたグループの形に発展していったわけです。

鴨居 いわゆる連結経営をする企業を「DIVA」というプロダクトとサービスでお手伝いしていたDIVAさんが、自分達が連結経営をするようになってきた。そして、アバントというホールディングになり、4つの企業が集合体として活動しているということですね。

森川 2回目の脱皮の時に、一番、こだわったのがマネジメントチームのコミットメントですね。事業を任せきるためには、やはり相手のコミットメントが必要で、事実をちゃんと直視して本当に今どうなのかといった状況を見極めた上で最大限の結果を出せる人たち。本当は、出来ない努力はしてほしくなかったんですよ。ところが、みんな最後の最後まで頑張ってくれて、最後の最後で火を噴く。これは、悪意は全くなくて、一生懸命頑張ろうと思ってやってくれているのですけども、結果として客観的に最後まで事実直視ができていないから、後手になるというのはだめで、グループ経営の中で各社の経営を任せるためには、マネジメントチームの成長が必要になったわけです。

鴨居 そこは厳しい判断ポイントですね。

森川 デリゲーションの難しさも、この時期、身をもって体験しました。 早めに手を打ってやっていくべきだったところを、私はできるだけデリゲーションを進めていこうとしていたので、どう考えてもおかしいねというところまでは介入しないようにしようとしていたんですね。ところが結果的に、待ったせいでその分、1年半ぐらいロスしました。赤字ぎりぎりまで行った状況下で、体制を立て直すためには、メンバーの変動賞与に対する取扱いとか、そういった日頃の生活を直撃するようなところまで含めて手を入れないといけなくなり、メンバーからマネジメントへの不信感を抱かせてしまいました。
2回目の脱皮の時には事実を見た上でコミットメントができることを、経営陣にもチームにも求めるようになったと同時に、自分の関与をどこまでとするか、ガバナンスという点で、体験を通して私も経営者として成長したと思います。

鴨居 私は森川さんとは、以前から親交があったものの、改めてこうやって聞くと本当に色々なご苦労と修羅場をくぐってこられたんだなあと感じたのですけれど、上場、そして経営のビジョンにもありましたが、100年継続する企業グループへという会社の成長に伴って、ずっと一緒にやってきた創業期からの仲間や、マネジメントチームの仲間と決別をしてまで、会社の成長に伴って、先ほど仰った「脱皮」をされている。そんなアバントさんの次なる挑戦はグローバル化ということになりますか。

 

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