C-Suite Talk Live 第62回 株式会社アバント (4/4) | マーサージャパン

C-Suite Talk Live 第62回 株式会社アバント (4/4) | マーサージャパン

C-Suite Talk Live 第62回 (4/4)

株式会社アバント

GUESTS:
代表取締役社長 森川 徹治 さん

鴨居 そうすると、そこに求められる人材像も、今非常に模索されているところかと思いますが、多様な人材がより必要になってくるのでしょうね。

森川 そうですね。グローバル化の推進のために、やはり、日本人以外の参画が必要になり、社外役員でジョルジュ・ウジューに、今年の9月から参画頂いています。その他にも米国人のスタッフが1名いるのですけれども、基本的に海外へ行くときは日本人だけでは動かないようにしてるんです。海外での事業展開の人脈や進め方一つとっても、日本人がゼロからやるということは、簡単にはいきません。今必要なのはインサイダーになってくれる人なので、信頼している人から紹介してくれた人と、個人的に信頼関係を作っていけるかどうか。そういったところで、その出会いをベースにして、まず芽を出させようとしている形になっていますね。自分自身のケーパビリティを考えても、むしろ日本人ならではというか、自分が大切にしてきた誠実性、インテグリティ、徹底的にやるということ、そしてプロトコルとしてのロジックですよね。腹芸はやらない。全部ストレートトークで。これが通じる人とだけやるという。

鴨居 アバント流というか森川さん流というのが、日本型、むしろ森川さん流のグローバル化を図っていく。単に向こうに形として迎合していくというよりは、森川さんのやり方で共感してくれる、そういう人達と一緒にやっていくということですね。グローバルでマーケットも大きいオポチュニティがあると、つい、向こう側に合わせようとすることになる、あるいは、その逆で、こちらのやり方だけを押し付けていくという極端な例を見ますが、このバランスが敢えて言えばベンチャー型で成長されてきた企業のグローバル化の難しさですよね。

森川 はい、ベンチャーマインドを持つグループの成長の中では、人材の流動性も、大事になります。流動性というのは、会社を辞める、辞めないという意味ではなく、様々なキャリアを積むという意味での流動性です。去年と今年では違うことをやっているとか、そういった経験機会の流動性という意味なのですけれども、その機会を、自分のこととして活かせる人は全員じゃないんですよね。真剣に、人の能力、潜在力を見極めて選ぶということが、私にとって、一層重要になるとすごく思いますね。

鴨居 最近お客様でやはりグローバルのM&Aをすることによって成長していく、あるいはアクセスできなかった市場にアクセスしていくという、グローバルM&Aをされる企業は非常に多い。この間もある経営者の方とお話していたら、やはり早いんだと。人や事業を育てていくというのは5年10年の経営で、今これだけ環境の変化が激しいと早くやらなくてはいけない。また、ある経営者は、その通りなのだけど、買った先、統合させていただいた先を経営できる人材がうちの中にいないので、M&Aに二の足を踏んでいると。任せきりにしたらシナジーも出ないのでと。

森川 そうですね。我々もM&Aを視野に入れると、評価制度、報酬水準からひっくるめて全部見直さないと難しいというところはありますね。そういった面では、今我々がやっている経営方法というのは、我々のグループという閉じた世界の中で、悪くはないのですけれども、新たな企業を統合していくようなやりかたに通用するというものではないなと。米国企業などを見ていても、経営のメソドロジーやフレームワークが非常に確立している。この点も、グローバル化、多様化の中で考えていくべきポイントになります。
明治維新の時代にお雇いの外国人にたくさん高いお金を払って来てもらって、それで日本人にちゃんと伝授してもらって、ということをやる、今はそのフェーズなんじゃないかと。ですから、当然真似をすると言うわけではないのですけれども、学ぶという観点で、ふさわしい人材に一時的にでも良いから参画してもらってということはすごく重要かなと考えています。

鴨居 確かに非常にグローバル競争の甚だしい、例えば薬品会社や化学業界などは、トップを外国人にしてしまうという発想の転換もされている企業があり、賛否分かれていたりしますけれども、やはり日本の経営のダイバーシティというのも、これから一層、重要な要素になります。アバントグループも、森川さんは、まだお若いので、すぐにではないでしょうが、この先、10年以上先を見据えると、森川さんが後を託す人は日本人ではないなんていうことも、可能性としては無くはないですよね。

森川 そうですね。第三段階の“脱皮”であるグローバル化、その先をどう考えるか、人材の育成、組織開発、リーダーシップという点では、様々な選択肢があると思っています。

鴨居 今日は大変貴重なお話をありがとうございました。経営者として悩まれながら成長されているので、森川さんとは接点がありながらここまでのお話をさせていただいたことがありませんでした。非常に生々しいお話を伺い参考になりました。第三段階の“脱皮”の成功を、心から応援しております。

森川 これだけ新しいことに取り組んでいるので、経営にもコーチが必要ですね。筋トレでも何でもそうですけど、経営にも、メソドロジーがあると思います、型というか。そういった経験機会も含めて。例えばIPOの時にも、IPOそのものに対するコーチは私にはいなかったのですが、であれば、当時の自分に言いたいことが山ほどあるんですよ。これはやはり経験してきた人間ではないと言えないことがありまして、今は、これから挑戦する新たな展開に、コーチが必要ですし、そのコーチに出会えるかどうかで、次の成長というところに進めるかどうか影響するような気がしますね。今日は、お話をする中で改めて、自分の頭の中も整理することができました。ありがとうございました。

鴨居 こちらこそ、どうもありがとうございました。

 

1
2
3
4