C-Suite Talk Live 第63回 エステー株式会社 (4/4) | マーサージャパン

C-Suite Talk Live 第63回 (4/4)

エステー株式会社

GUESTS:
ホームケア事業本部 本部長 兼 エグゼクティブ・クリエイティブディレクター 執行役 鹿毛 康司さん

理念・価値観の継承

鴨居 これもまた難しい質問になるかもしれませんけど、先ほど申し上げた2月のセッションのときにも、人事をやられている役員の方々から「暗黙知は、どう継承できるのか」というご質問をいただきました。鹿毛さんはチームを作る際には、コンペをしないでメンバーがあまり変わらないチームで感性を共有していく手法を取っていますよね。そうすると、鹿毛さんの後継者とかあるいはチーム鹿毛の次っていうのは、暗黙知を継承するのではなく、それはそれとして別のものを作ってくださいってことになるんですかね。

鹿毛 僕は、暗黙知の前にもっと、理念、価値観というものが大切で、同じ価値観の人間がチームを作らないと暗黙知はできないと思います。チーム作りのときは、人を選びます。人を喜ばせたいんじゃなくて、自分が有名になりたいって人はメンバーに入れません。その上で価値観の共有を図っていきます。価値観は研修とか知識、知恵ではないですよね。そして今までやってきたことを踏襲してもらうのではなくて、今までやってきたことが何なのか、その意味合いをお互いに認識して、工夫して、くるくる回転していけば、僕はチームが動き出して暗黙知も継承するのではないかと思います。ただ、「鹿毛康司」というコピー人間をつくることはできない。

鴨居 それは、無理ですよね。やっぱり鹿毛さんに代わる人からは、違うものが出来ていく。だけどそこに、少なくとも企業の中でのチームを作って、価値を届けているっていう理念だとかそういう価値観は継承していくっていうことですかね。

鹿毛 まさしくその通りだと思います。鹿毛のコピーはいらない。でも価値観の伝承が必要です。人って価値観で動いているから。考えてみると、人事の昇進、転職もそうだし、人がモノを買うのもそうだし、BtoBで契約が成り立つのもそうだし、人間が価値観を持ってYesとNoを決める。そこに大前提があって、その価値観の上に色んなロジックとしがらみとがあって。やっぱりその価値観の共有は、大切にしないといけないのだろうなって。


鴨居 私も価値観は人間の行動の一番の原点を決めているところだと思うんですよね。もちろん、外的な影響は受けて、少しずつ価値観は変わっていくけれども、根っこの根っこはやっぱり、その人の育ってきた環境や持っている背景で価値観が決まっていくので、それは人と人との関係において尊重し、大切にしていかないといけないですね。
今日は、色々なキーワードをいただきました。私自身、CM作りというのは当然ながら門外漢ですけど、CMを作るってことだけじゃなくて、価値を届けていくということ、いくつかのフィルターを通して見えない相手に価値を届けていくっていうのは他の仕事にも相通じるものがありますよね。
非常に参考になりました。お忙しい中、貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。

 

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