C-Suite Talk Live 第30回  株式会社アドバンテッジ リスク マネジメント 鳥越 慎二さん | マーサージャパン

C-Suite Talk Live 第30回  株式会社アドバンテッジ リスク マネジメント 鳥越 慎二さん

ライブラリ / 「経営×人・組織」視点の対談 C-Suite Talk Live / 第30回(1/4)

第30回 株式会社アドバンテッジ リスク マネジメント 代表取締役社長 鳥越 慎二さん
Calendar2010/09/06
C-Suite Talk Live 第30回 ~対談エッセンス~
  • 起業に込めた思い
  • マイナスをゼロに、ゼロをプラスに、プラスをもっとプラスに
  • メンタルタフネスを高める具体策
  • 「型」をなくした日本人
  • 日本人の「行動」と国のリーダーシップ

起業に込めた思い

古森早速ですが、御社が事業の柱の一つにしておられる、EAP (Employee Assistance Program) を含むメンタルヘルス関連のサービスというのは、まさに「人」に直結することですね。このあたりの話からまず、いかがでしょうか。

鳥越 なるほど。まず、私がこの会社を設立した目的というのは、人が安心して働けて、なおかつ「活力ある個と組織」を作れるように、企業の方々と協力してやっていこうという、そういうものです。漠とした面もある、大きな話です。

古森 それが、ベースにある経営目的なのですね。

鳥越 よく言われるように、少子高齢化で就業人口は相当減っていきます。市場も小さくなるとはいえ、色々な意味で働き手が減ってくることは大きな問題になると思うのですね。いかに少ない人数でより大きなアウトプットを出していくか。これが、重要なテーマです。そうでなくとも日本はOECDの中でも生産性は下から数えた方が早いわけで、ホワイトカラーは特にそうですから・・・。

古森 マクロの趨勢で見れば、日本の生産性が下がらないように、何か手を打たねばならないと。

鳥越 そんな中で、皆が本当に自分の実力をフルに発揮しているかというと、そうでもない。これからさらに就業人口は減るので、一人ひとりの実力を十分に引き出していくことが本当に重要になります。しかし、どんなに優秀な人でも、それが十分に発揮できるような環境がなければ、生産性にはつながりません。

古森 その通りですね。

鳥越 極端な話、非常に優秀な人がいても何らかの理由で能力が発揮できないのであれば、その組織は掛け算でゼロです。逆に、能力が限られている人でもそれが100%発揮できれば、組織としては大きなインパクトになります。それで、「実力が発揮できない状況というのはどういうことなのか」と考えた時に、私は、「身体や心に問題があって思うようにアウトプットが出せない」という状況をなんとかしたいと思ったわけです。

古森 なるほど。人間のスキルや能力の向上の前提として、人間の生身の部分に目を向けられたわけですね。

マイナスをゼロに、ゼロをプラスに、プラスをもっとプラスに

古森 メンタルヘルスの角度から企業の経営を見ておられて、何か顕著なトレンドなどはありますか。

鳥越 そうですね・・・。多くの企業において従来のメンタルヘルス関連の施策というのは、「何か起きた時のためにとりあえず形を作る」「症例が出たときに適切に対処する」といった感じで、いうなればマイナスになりそうなものをゼロにするような位置づけのものが多かったと思います。それが、最近だいぶ変わり始めているなと感じています。

古森 ああ、そこに変化が見えますか

鳥越 見えます。日本全体で、うつ病の症例はかなり増えてきました。企業としても、起きたら対応するというスタンスでは、組織の力を維持できなくなることに気づいていると思います。何とかして予防しなければという意識が、急速に芽生えてきているのが最近の状況です。

古森 そうなると、御社の活動もまた変わってきますね。

鳥越ええ。むしろ、世の中に対してそのような啓発も続けてきましたから、我々としてはトレンドの先を見て動いています。また、数多くの企業の支援をしてきた中で、我々自身、「本当に何をすべきか」という点で、気づくものがありました。

古森 どのようなことでしょうか。

鳥越慎二さん プロフィール
鳥越さんは、東京大学経済学部経済学科をご卒業後、1986年に米国系戦略コンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニーでキャリアをスタートされました。
その後、1994年に株式会社 アドバンテッジパートナーズに参加、同社パートナーに就任されました。
1995年、アドバンテッジパートナーズより派生する形で、株式会社 アドバンテッジ インシュアランス サービスを設立、代表取締役社長に就任されました。ここからが、起業家としてのキャリアのスタートです。
同社で、団体長期障害所得補償保険(GLTD)のマーケティング事業で成功をおさめられました。鳥越さんは、ノースウエスタン大学ケロッグ経営大学院でMBAを取得しておられます。専攻であった財務管理とマーケティング戦略が、ご自身の起業経験の中でも存分に生かされているようですね。
1999年にはグループ統括会社として株式会社 アドバンテッジ リスク マネジメント(ARM)を設立、代表取締役社長に就任されました。
現在、ARMグループ代表としてグループ全体の経営をリードしておられます。