C-Suite Talk Live 第30回  株式会社アドバンテッジ リスク マネジメント 鳥越 慎二さん | マーサージャパン

C-Suite Talk Live 第30回  株式会社アドバンテッジ リスク マネジメント 鳥越 慎二さん

ライブラリ / 「経営×人・組織」視点の対談 C-Suite Talk Live / 第30回(2/4)

第30回 株式会社アドバンテッジ リスク マネジメント 代表取締役社長 鳥越 慎二さん
Calendar2010/09/06
鳥越 実は、うつ病の予防に効果のある施策というのは、うつ病の予備軍ではない普通の人々にとっても、活力を上げうるものだということです。マイナスをゼロに戻す時代から、ゼロをプラスにする、あるいは、既にプラスの状態の人をもっとプラスにする。そういうことが、結局は同じ施策でかなりの程度カバーできるということが見えてきたのです。

古森 人間の内面にポジティブに働く何かを、うつ病のいかんに関わらず組織全体の運動にすると良い。たしかに、そういうことになるでしょうね。

鳥越 安心して働ける環境と活力のある個と組織。この両方が視野に入ります。組織においては、表裏一体の話なのです。よく考えてみると、これこそが冒頭に申し上げた、生産性向上の打ち手になりうるのです。この会社の一番最初は、GLTD(Group Long Term Disability: 団体長期障害所得補償保険)のビジネスがあって、人が働けなくなった場面からスタートしました。そこから、もっと根本へ、もっと根本へとやってきて、結局は「組織活性化」というテーマに行き着いたのです。言葉としても、「メンタルヘルス」ではなく、「メンタルタフネス」だと。

古森 社名が語る「リスクマネジメント」という当初の立ち位置から、どんどん源流に遡って行って、人間そのものの根本に迫っていくような展開ですね。

鳥越 「組織のOS(オペレーション・システム)」と言ったりしています。OSの部分が素晴らしいものであれば、上に乗っかるアプリケーションが上手く動くわけです。逆に、OSが毀損するとどんな素晴らしいアプリケーションもワークしません。活発にアプリケーションが機能するようなOSづくりを応援する。そういう会社にしていこうと思っています。

古森 最近EQジャパンという、Emotional Intelligence Quotient(感情知能)をベースにした企業から事業譲渡を受けたと聞きました。これも、そうした「メンタルタフネス」「組織のOSづくり」を意識した展開の一環ですか。

鳥越その通りです。EQとは、簡単に言えば「自分と相手の感情を知り、それを上手くコントロールして、自分または周囲に働きかける能力」のことです。「組織のOS」という例えも、もともとはEQジャパン代表である高山が説明するときに使っている「EQはOS、IQはアプリケーション」というフレーズから着想を得ています。ご存知かもしれませんが、EQジャパンは感情知能を経営に生かすという分野では日本の先駆者的存在です。今後我々の事業展開の中で様々なシナジーが期待されます。

メンタルタフネスを高める具体策

古森 メンタルタフネスを高めていく上での、具体策というのはどのようなイメージでしょうか。

鳥越 まず私どもが支援する場合は、最初にきちんとした組織分析をさせて頂きます。組織分析と言いましても、総合的なものではなくて、あくまでもメンタル、うつ病が切り口になります。言い換えれば、「心」の部分にフォーカスしたものです。その組織の個々人が、ストレスを感じたり、感情的に気持ちよく能力を発揮できなかったりする要因がないかどうか。そもそも、皆さんが気持ちよく働いているのかどうか。そういったことを調べます。

古森 人間の心の部分に科学的な光を当てるというのは、21世紀の経営における重要なテーマだと思います。

鳥越 それで、もし気持ちよいと感じていないとなれば、その原因は何かを調べるわけです。自分の仕事が評価されないという周囲からの認知の問題、人とのコミュニケーション、上司、同僚との関係、仕事の量や質など、ストレスの原因になっているものは多種多様です。それらを特定して、軽減していく対策を一緒に考えていくのです。

古森 まるで、企業組織の精神科医のような存在ですね・・・。

鳥越 うつ病の予防という切り口で、一つ一つ対策を打っていきますと、変化が起きます。何が起こるかというと、先ほど申しましたように、予防に効くだけではなくて、普通の人もより快適に仕事ができるようになります。

古森 個人から見た、具体的な施策のイメージというのは、例えばどんなものがありますか。