C-Suite Talk Live第39回 河合 江理子さん | マーサージャパン

C-Suite Talk Live第39回 河合 江理子さん

ライブラリ / 「経営×人・組織」視点の対談 C-Suite Talk Live / 第39回(1/4)

第39回 河合 江理子さん
Calendar2011/01/25
C-Suite Talk Live 第39回 ~対談エッセンス~
  • 海外へキャリアを求めたわけ
  • 「グローバル」への現実感の欠如
  • 個人的なネットワークの重要性
  • やはり、英語力の問題は克服すべき
  • 投資への健全なリテラシーを

海外へキャリアを求めたわけ

古森 今日は、お忙しいところにお時間を頂きまして有難うございます。この対談シリーズは、昨年の夏ごろから続けておりまして、活動としては2年目に入っております。広い意味で「人」に関する様々な視点、考え方などを発信する場にしたいと思っております。よろしくお願い致します。

河合 よろしくお願いします。

古森 河合さんの場合、やはり「グローバル・キャリア」というものについてご意見を伺いたいですね・・・。INSEADを出てマッキンゼーのパリ支社というあたりから、欧州を中心にしたキャリアになっていらっしゃるようです。そのあたりの背景から、お伺いできますか。

河合 そうですね・・・。そもそもの話に立ち戻れば、私が学生から社会人になる頃の日本の社会というのは、まだ女性の雇用上の平等が実質的には存在しない状態でした。ハーバードを出て最初は日本の金融機関で働いたのですが、男性と女性の仕事はまったく違っていました。

古森 ハーバードを出ていても、そういう状況だったわけですね。

河合 大学のレベルだけでは自分を差別化できないと痛感しました。やはり、人よりも努力するとか、資格を取得するとか、そういったことがないと一生同じ仕事、アシスタントで終わってしまうという危機感を抱きました。

古森その後、フランスのINSEADでMBAを取得されていますね。なぜ、フランスだったのでしょうか。ハーバードを出ていたら、米国でMBAを取得することも当然視野に入っていたと思いますが。

河合 ハーバード時代、米国で実際に住んでみて、思うところがありました。米国というのはあらゆる人種を受け入れる懐の広い所だと思いましたが、一方で自分が日本人であることを消さなければならないプレッシャーを感じました。「あなた、米国人になりたかったら、もっと主張しなきゃだめだよ」などと友人に言われるのです。もちろん親切心でそのように言ってくれていたのでしょうが、私は、「なぜ日本人であることを消さなければならないのか」という思いを持ちました。

古森なるほど。

河合 一方、欧州というのは、「日本人のままでいいのだ」という印象でした。というか、例えばフランスに長く住んでいても、フランス人にはさせてもらえないのです。ファッションデザイナーなど有能な人は成功しますが、「あくまでも日本人というアイデンティティは消さないで欲しい」というところが米国と違うと思いました。

古森そういう、アイデンティティに関する考え方に米・欧の違いを感じて、河合さんの場合は欧州のスタイルにひかれたというわけですね。

河合 実際、フランスに行ってみて、フランスは良いなと思いました。それで、欧州で仕事をしたいと思うようになり、そのためには・・・・ということで、INSEADを選びました。米国の大学だと、当時はケーススタディなども米国のものに偏っていたように思います。それに比べると、INSEADでは最初からグローバル視点でカリキュラムが組まれていました。

古森 日本の社会が女性のキャリアに対してバイアスをもっていた中で、海外に活路を求めた。そして、米国よりも欧州のカルチャーにひかれ、INSEADにたどりついた。その後、マッキンゼーのパリ支社へ・・・という流れですね。ご自身で、道を切り拓いて行かれたという印象です。