C-Suite Talk Live第47回 株式会社富士通エフサス 代表取締役会長 広西 光一さん | マーサージャパン

C-Suite Talk Live第47回 株式会社富士通エフサス 代表取締役会長 広西 光一さん

ライブラリ / 「経営×人・組織」視点の対談 C-Suite Talk Live / 第47回(1/4)

第47回 株式会社富士通エフサス 代表取締役会長 広西 光一さん
Calendar2012/02/01
C-Suite Talk Live 第47回 ~対談エッセンス~
  • 富士通グループとしてのグローバル化の課題
  • 持つべきものは敢闘精神~飛び込んで行こう
  • 独立心を持った「個」でなければならない
  • 合気道に見る勝負の本質~「気を前に飛ばす」

富士通グループとしてのグローバル化の課題

古森 本日は、お忙しい中にお時間を頂きまして有難うございます。この対談シリーズもそろそろ50回を超えるところに差し掛かりましたが、おかげさまで各方面からご好評を頂いております。人や組織に関わるテーマを中心に、その方がお持ちの独自の価値観やこだわりなどもご紹介して参りました。マーサーのサービス内容とは別次元で、読み手に何かヒントになるもの、刺激になるものがあればいいな・・・という思いで続けております。今日はよろしくお願い致します。

広西 どうぞよろしく。私でお役に立ちますかどうか。

古森 日本を代表する大企業で経営職を歴任される中で、見えてきた独自のものが色々とおありだと思います。私が特に伺いたいと思いますのが、やはり「グローバル化」という流れの中で「人・組織」について何を思っていらっしゃるかということです。

広西 なるほど、グローバル化の視点ですね・・・。身内ですのであえて厳しいことを言いますと、富士通グループ全体の最大の課題の一つが、まさにそこなのですよ。売上高は、富士通グループ連結で36-7%が海外からです。これを何とか40%以上にしたいと7、8年前から目指しているのですが、なかなかそうなりません。円高のせいも多少はありますが、やはり本質的にはグローバル経営自体がまだ上手く出来ていないということです。

古森 事情は様々ですが、多くの日系企業が「グローバル化」の速度が思うようにあがらず、強い課題意識を持っています。

広西 富士通グループとしてのグローバル経営の確たるやり方が、まだ発展途上にあるということです。規模が大きいですから、ある程度客観的で理路整然としたマネジメントが必要です。一方、それだけでは型どおりになって現場レベルでの力につながりません。頭では、やるべきことがかなり分かっているのですが、それが施策、実行のレベルで強さを発揮するには、まだ道半ばだと思います。

古森もどかしい状況でしょうね。

広西人の動きとしては、今後一層海外の日本人以外の人材に活躍頂く場面が増えるでしょうが、日本人のやるべきことが小さくなるということではありません。むしろ、私はもっと日本の人材が現地のビジネスにコミットして、そこに墓を作るくらいの覚悟で動いていかなければならないと思っています。何か起きたときにちょっと応援に行って、しばらくしたら引き上げてしまうようなことを繰り返していてはだめです。国内市場が満杯だから、さてグローバルでもやろう、というような感覚では無理ですね。

古森業界そのものの景色も、どんどん変わっていきますね。

広西 おっしゃる通りです。通信機器やコンピューターなど、「モノ」で勝負していた時代は、色々と作って海外にも輸出して来ました。それはそれで、グローバル化の前進だったと思います。しかし、提供すべき価値の中身は急速に変わってきており、今はもうソリューションの時代です。

古森やわらかい部分が入ってきた・・・。

広西 そうすると、「モノ」を見せるだけでは売れないですよ。売れたとしても持続可能な商売にはなりにくい。

古森 「モノ」そのものよりも、「サービス」が商売の軸で、その過程で「モノ」が登場するという市場になっていますね。コンサルティング業界でもそうですが、そういう市場では付加価値の源泉がかなり「ヒト」側にシフトしますね。会社全体の力もさることながら、サービスの提供者個々人の持つ力が非常に大きな意味を持つ世界ですね。

広西そういう時代になっているので、「このハードが良い」とか、「性能が良い」とか言うだけでは始まらないわけです。いかにお客さんにとって付加価値のある「サービス」を、「モノ」を媒体にして提供できるかの勝負なのです。しかもそれが、日本だけではなくグローバル市場で起きています。

古森つまり、業界における付加価値の出し方の変化と、対応する市場としてのグローバル化の二重の大変化が押し寄せているわけですね。

広西 その通りです。かつ、昨日や今日にそうなったのではなく、かなり前から私達はその波の中でもがき続けています。目に見える提供物としては、HP、マイクロソフト、オラクル、SAP、Salesforce.comなど、ここ3年ぐらいでどんどん他社とのコラボレーションを広げてきました。しかし、それは「HOW」なのであって、解ではないわけです。

古森 お客さんのビジネス環境がどんどんオープン化されていく中で、ソリューションの提供側もオープンな組織能力を持たなければならないわけですね。グローバル経営としての手は打ちつつも、やはり変化の度合いが大きく、かつ速度も速いので、「ヒト」サイドの変化がなかなか間に合わないという難しさがあるのでしょうね。

広西 光一(ひろにし こういち)さん プロフィール

昭和20年7月7日
神奈川県生まれ

昭和43年3月
慶応義塾大学経済学部卒業

昭和43年4月
富士通(株)入社

平成13年6月
富士通(株)常務理事(兼)コンシューマトランザクション事業本部長

平成15年6月
(株)富士通アドバンストソリューションズ社長

平成17年5月
富士通(株)経営執行役常務(兼)金融ソリューションビジネスグループ長

平成20年4月
富士通(株)経営執行役常務(兼)金融ソリューションビジネスグループ長(兼)ソリューションビジネスサポートグループ長

平成20年6月
富士通(株)取締役副社長

平成21年6月
富士通(株)代表取締役副社長

平成22年4月
富士通(株)代表取締役

平成22年6月22日
株式会社富士通エフサス 代表取締役会長