C-Suite Talk Live第49回 セントラル警備保障株式会社 代表取締役執行役員社長 白川 保友さん

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第49回 セントラル警備保障株式会社 代表取締役執行役員社長 白川 保友さん
Calendar2012/02/27

「入って良かった」と思える会社にしたい

白川 まさにその通りです。いかにインフラとしての機械を駆使しようとも、警備業がサービス業であることに変わりはないのです。

古森 警備業もサービス業。

白川 そもそも警備業には、もっとも基本的な部分として、厳格な規範と指揮命令系統が必要です。これは鉄道の安全管理でも似たことが言えるのですが、「リスクの顕在化を防ぐ」という仕事をする場合には、あまり創意工夫があるのは駄目なのです。「決められたことを決められた通りにやる」という部分を壊してしまうと、事故が起きます。

古森 しかしながら、それだけでも駄目だと。

白川 そうなのです。例えば、弊社の場合は大企業の法人顧客様が多いのですが、警備の現場にはその顧客企業のお客様との接点が多々あります。企業の玄関での入退館チェック、大型商業施設の施設内警備などの場面では、警備員が最終消費者の方々と日常的に接することになります。そうなりますと、最終消費者の方々から見れば、警備員もそのサービス空間の一部ですから、当然のようにサービス業の要素が求められていきます。

古森警備員の方々を目にする頻度は非常に高いですから、その印象や振る舞いは御社の警備をお使いになる顧客企業のブランドイメージやカスタマー・ロイヤルティにさえ影響を与えるわけですね。責任重大ですね・・・。

白川 はい。さらに顧客企業ごとに、「どのように訪問者に接して欲しいか」という志向性も異なります。ある程度厳格な雰囲気を出したい企業もあれば、徹底的に低姿勢にしたい企業もあります。警備業務そのものに関しては極めて厳格なものを保持しつつ、一方でしっかりとしたサービス業の振る舞いが出来なければ、この仕事は成り立たないのです。

古森ある意味、単純にサービス業をする場合よりも難しいですね。リスク事象の可能性を疑う厳しい目で現場をにらみつつ、一方で、接し方は極めてデリケートで器用でなければならない・・・。冒頭に業界としての厳しさのお話がありましたが、その厳しい環境の中で、さらにこうした人々の内面の質的世界にまで高いものが要求されるのですね。

白川ですから、いかに「人づくり」を行うかというのは、警備会社としての経営における最重要事項の一つなのです。

古森 白川さんが社内外に宣言しておられる経営としてのコミットメントの一つに、「入って良かったと思える会社にする」というのがありますね。これはまさに、今お伺いした話に符合するものですね。

白川 その通りです。

古森 しかし、このように考えるのは自然な流れであるにしても、それを書いて宣言するというのは、経営者としてはそれなりの覚悟が必要ですね。業界の環境は極めて厳しい中で、それでも、「入って良かったと思える」ようにしていくぞと。

白川 おっしゃるとおりですが、この厳しい業界で人を採用し、育てて、前を向いて仕事をして頂くようにするわけですから、経営者は逃げてはならないと思います。