C-Suite Talk Live第49回 セントラル警備保障株式会社 代表取締役執行役員社長 白川 保友さん | マーサージャパン

C-Suite Talk Live第49回 セントラル警備保障株式会社 代表取締役執行役員社長 白川 保友さん

ライブラリ / 「経営×人・組織」視点の対談 C-Suite Talk Live / 第49回(4/4)

第49回 セントラル警備保障株式会社 代表取締役執行役員社長 白川 保友さん
Calendar2012/02/27

今必要なのは「夢」ではなく「希望」

古森 白川さんのお話を伺っていると、組織経営の軸足として、将来に対する種まきのようなことを地道にしておられるのだな・・・と感じます。目下の警備業界は非常に厳しい環境にさらされており、新しいチャレンジも加わってきている。そんな中で、組織の風通しを良くし、本質的な課題設定と振り返り、つまりPDCA(Plan – Do – Check - Action)のサイクルを主体的にまわしていく力を個々人に身につけさせることで、「将来が良くなることにつながる何か」を植えつけておられるのだと思います。

白川 そういうことになりますね。私は、今大事なのは「夢」ではなく「希望」だと思っています。以前は、私は「夢を持とう」という話をよくしていたのですが、今は「希望」という言葉を選んで使うようになりました。現下の状況が厳しくても、将来につながるものを感じて取り組むことが出来れば、人々はこの難しい仕事を乗り越えていくことができるでしょう。東京大学の講座にも、最近では「希望学」というのがありますね。時代のニーズを象徴しているように思います。「希望」というのは単なる「望み」ではありませんから。

古森 「こうなるのではないか」「こういう風に出来るのではないか」という、可能性への信頼・・・みたいなものでしょうか。

白川そうです。可能性です。「良くなるという可能性を信じる」ことが「希望」だと私は思っています。

古森 そうなると、白川さんが大事にしておられる各種のコミュニケーション活動にも大きな理があるのだと改めて思います。厳しいことも良いことも、情報をきちんと共有できる組織であればこそ、「たぶん、こうなっていくだろう」という思考が芽生えるわけですね。そして、受身ではなく主体的に考えて動くというスキルを通じて、「可能性を形にしていけるのではないか」という感覚を社員の皆さんが持つようになるのでしょう。何よりも、地道に手をかけながら軸足をぶらさずに取り組んでいる経営者ご自身が、そうすることによる将来への「希望」を持っているわけですね。

白川 私は、「希望」の反意語は「しらけ」だと思っています。組織がしらけないようにするためには、まず経営者である私が本当に「希望」を持っていなければなりません。

古森 日本の国全体で、今は「希望」が持てない状況と言われて久しいですね・・・。しかし、嘆いても何も始まらないわけで、それぞれの持ち場で「希望」が持てるような種を地道に蒔いていくしかないと思います。経営者は企業に対して、組織長は担当組織に対して、先生は生徒に対して、そして個人は自分の家族や自分自身に対して、「希望」の種を蒔く。そういうことの積み重ねなくして、社会全体の将来展望もないですね。

そろそろ、時間になりました。白川さん、今日はお話を伺っていて、あらためて地に足のついた取り組みの重要性を痛感させて頂きました。この対談記事をお読みになる方々にも、きっと響くものがたくさんあることと思います。本当に、有難うございました。