C-Suite Talk Live第53回 フューチャーアーキテクト株式会社 執行役員 HR担当 川口 公高さん | マーサージャパン

C-Suite Talk Live 第53回 フューチャーアーキテクト株式会社 執行役員 HR担当 川口 公高さん

ライブラリ / 「経営×人・組織」視点の対談 C-Suite Talk Live / 第53回(3/4)

第53回 フューチャーアーキテクト株式会社 執行役員 HR担当 川口公高さん
Calendar2012/07/09

究極の360度評価 ~ 「個人プレゼン」

川口 もうひとつ、弊社のカルチャーを語る際に欠かせないものがあります。

古森 なんだかドキドキしますが、何でしょうか。

川口 「個人プレゼン」という仕組みです。

古森 「個人プレゼン」?

川口 簡潔に言いますと、年度末に自分がその一年頑張ってきたことをアピールする場のことです。普通の会社では、年度末には個人面談を行って、年初に決めた目標の達成度合いを話し合いますよね。弊社では違います。それほど厳密な目標管理運営はしていません。そのかわり、社員一人ひとりが、その一年に頑張ったことを、自らが生み出した付加価値についてプレゼンテーションするのです。社員全員、誰でもその場に参加することが出来ます。

古森 全員?

川口 はい。もちろんスケジュールの関係がありますので、毎回全員が参加することはありえませんが、スタンスとしては誰でも参加できます。

古森 「社員一人ひとりが」とおっしゃいましたか?ということは、700名強の社員の方々が、全員そのプレゼンテーションをするわけですか?それを全社に公開された場で行うと?

川口そうですよ。

古森 まさか!では、700名強の社員のプレゼンテーションのスケジュールを組んで、部屋なども手配して、それぞれのセッションに参加する人をとりまとめて・・・という作業を毎年やっているわけですか?

川口 はい。

古森 それはすごいですね。

川口 私も最初は驚きました。でも、この仕組みはもう10年以上続けているのです。最初はもっと人数が少なかったわけですが、社員が増えてきた今でも続けています。たとえ役員であっても、このプレゼンテーションはしなければなりません。

古森 徹底していますね。

川口 ある意味、とても厳しいですよ、これは。たとえ副社長であっても、他の役員や社員が見ている公開の場で、プレゼンテーションに対して社長からフィードバックを受けることになります。もうこれは、本当に真剣勝負の場です。

古森 実際にどんなフィードバックがあるのですか。

川口 それは、色々です。社長に限らず、参加している人々が皆オープンに、そのプレゼンテーション内容や普段の行動を勘案して思うことを言います。プレゼンテーションの内容を吟味した結果、社長からその場で、「今のプレゼンを聞くに君の来年のプロモーションは厳しいな」というコメントが出たり・・・。

古森 厳しいですね、本当に。しかし、考えようによっては究極のフェアネスとも言えますね・・・。だって、辛口のフィードバックをする人もまた、衆目にさらされているわけですよね。的外れなことで厳しいコメントをすれば、その人の審美眼のなさが白日の下に明らかになりますから、フィードバックするほうも真剣勝負ですね。それに、公開の場で行うだけに、評価結果も非常に透明ですよね。

川口まさに、その通りです。単なる自己アピールにとどまらず「究極の360度評価」だとも社長は言っています。よくある多面評価では、本人が回答者を数名指定して、その人たちに個別にフィードバックのサーベイに回答してもらって、いくぶんかの定性コメントもいただく・・・という流れをとりますね。実はフューチャーではそれも実施しているのですが、でも、それだけでは本当にその人の一年間の仕事そのものへの多面的な評価になっているかというと、そうは言い切れない部分もあります。弊社の「個人プレゼン」形式であれば、実際にその人の仕事に関わってきた人々から、リアリティのあるフィードバックを得ることが出来ます。それも、密室にこもらず公開の場で行いますので、実は上司も周りの意見を聞いて自らの認識や評価を軌道修正することもあるのです。

古森 厳しくもあり、運用も大変な仕組みだと思いますが、徹底的にオープンであることの良さも大きいですね。驚きましたが、御社のカルチャーにフィットした独自の営みですね。