C-Suite Talk Live第57回 明治ホールディングス株式会社 代表取締役社長 浅野 茂太郎さん | マーサージャパン

C-Suite Talk Live第57回 明治ホールディングス株式会社 代表取締役社長 浅野 茂太郎さん

ライブラリ / 「経営×人・組織」視点の対談 C-Suite Talk Live / 第57回(3/4)

第57回 明治ホールディングス株式会社 代表取締役社長 浅野茂太郎さん
Calendar2013/04/24

「誰が」ではなく「何を」で動く会社

古森 ところで、「顧客の声をもとに関係者が議論をする」というフォーマットは、形式的にはいろいろな会社に存在しているように思います。しかし、実際に鍵となるのは、会議のフォーマットではなく「本当に忌憚のない議論が行われるかどうか」「本当にそこから学べるのか」ということですね。浅野さんのお話を伺う中で、御社では議論そのものがオープンに行われ、それが有機的な学びになっているような印象を受けました。いかがでしょうか。

浅野 そうだと思います。これは社内でよく言う話なのですが、統合前から明治製菓も明治乳業も、いうなればサラリーマン経営の会社なのです。もう100年くらい前から、いわゆるオーナー経営者というものはいません。

古森なるほど。それも一世紀にわたって・・・。

浅野 皆が寄り集まって、砂糖の会社を作ったのが明治製糖。そこから明治製菓が出来て、明治乳業が出来た・・・という経緯です。始まりから、この会社にはいわゆるオーナー経営者がいなかったわけです。これは、オーナー企業として始まったケースが多い食品業界では珍しいことです。

古森確かにそうですね。その歴史が、良い方向に働いていると。

浅野 当初から絶対君主がいませんから、トップダウンの力というのは、それほど強くならなかったのです。もちろん必要に応じてトップはトップにしかできない仕事をしますが、相対的にはボトムアップの動きが強いカルチャーです。これは、明治製菓も明治乳業も、経営統合前からそうだったと思います。

古森 「誰が」言うかではなく、「何を」言うかで物事が動くということでしょうか。誰が言うにせよ、中身に納得感がないと組織が動いていかない。言う人によって、白が黒になったり、黒が白になったりしない。経営者としてはチャレンジングな組織だと思いますが、組織そのものとしては健全なことですね。

浅野「あの人が言うから」で動く組織は、短期的には力が出せるかもしれませんが、長くは続かないのだと思いますよ。「あいつ、本当はおかしなことを言っているなあ」と、人々が内心感じているような状況では、いずれ組織としてもたなくなります。

古森 「meiji way」の5番目に書かれている、「チームの可能性を信じ、チームの力を活かす」というところにも、これは通じるものがありますね。単に「皆でチームを組んでやろうよ」という表面的な意味ではないのでしょうね。「少数の有力者の力を信じるのではなく、チームとして中味ベースで仕事をしていくことの可能性を信じる」という含意もあるのでしょうね。