自己責任の「リタイアメント」

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自己責任の「リタイアメント」
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Calendar2017/06/08

「人生とは重き荷を背負いて、長い道を行くがごとし」

徳川家康の遺訓の一節です。

昨年大ヒットした大河ドラマ「真田丸」ではいい味の敵役として描かれていましたが、人生50年が当たり前の時代に74歳の長寿を得てその後200年以上に亘る太平の世の礎を築きました。なるほど薀蓄に富む一言です。

晩年は駿府で余生を送った徳川家康ですが、1615年に大阪夏の陣で豊臣家を滅亡へと追いやった後、わずか1年後の1616年に没しています。 豊臣家が安泰なうちは死ねないという執念とみるべきか、張り合いを失くしたら生きる気力も失くしたとみるべきか。ともかく、徳川家康は6歳で今川家の人質となってから73歳まで現役を保ったという、今の世から見ても相当長い間、キャリアを積んだことになります。

振り返って現代社会ではどうでしょう。

健康寿命は戦国の世からはるかに伸びています。今年の1月5日、日本老年学会と日本老年医学会が発表した「高齢者に関する定義検討ワーキンググループからの提言」によると、これまで65歳以上が「高齢者」とされているところ、近年は心身の健康状態が改善してきている等の観点から65歳から74歳の層を「準高齢者」とし、高齢者の定義を75歳以上とすべき、としています。すなわち、「75歳までは働け!」までのトーンではないものの、現代社会では徳川家康レベルぐらいまでの就労が求められる、までは言いすぎでしょうか。

 


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